「暗闇でスマホを見ていたら、突然片目だけが真っ暗になって何も見えなくなった」という恐怖の体験談が、世界的な医学誌『The New England Journal of Medicine』でも症例報告され、大きな波紋を呼びました。この現象は一過性スマートフォン失明症(Transient Smartphone Blindness)と呼ばれています。
この発作的な視力消失が起こるメカニズムは、横向き寝による「片目使用」にあります。横向きで寝転がって操作する際、下側の目は枕やシーツで遮られ暗闇に順応(暗順応)しているのに対し、上側の目はスマートフォンの高輝度画面を直視して光に順応(明順応)します。この状態で画面を消すと、光を見ていた側の目は極度の光過敏から一時的に光を感じ取れなくなり、数分から数十分間にわたって「真っ暗で見えない」状態に陥るのです。
これがスマホを片目だけで使用すると見えなくなる理由の正体です。一時的な光受容体の疲弊による生理現象であり、時間の経過とともに回復するケースが一般的ですが、脳梗塞や網膜動脈閉塞症の前兆症状と見分けがつきにくく、眼球や視覚中枢に極度のストレスを与えている証拠に他なりません。