集英社が刊行した原作コミックスの最終章において、読者を最も唸らせたのが月島の選んだキャリアパスである。多くの実力者がVリーグのトップディビジョンや海外リーグへ羽ばたく中、彼はV.League Division 2の「仙台フロッグス」に所属しながら、地元である仙台市博物館に就職するという極めて現実的な道筋を選択した。
バレーボールだけに人生のすべてを賭けるのではなく、知的好奇心を満たす学芸員の仕事と両立させながら、純粋な競技への愛好者としてネットの前に立ち続ける。この地に足の着いた生き方こそ、月島蛍という人間の知性と誠実さを何よりも雄弁に物語っている。