受験生や保護者が最も頭を悩ませるのが、東海地区の頂点に君臨する名古屋大学、そして名門国立工系単科大である名古屋工業大学(名工大)との比較です。かつては「名大・名工大が本命、豊田工大は抑え」という明確な序列が存在していましたが、現在はその構図が大きく変容しています。
各大学の教育資源、学費、就職実績を同一のテーブルで俯瞰すると、3校がそれぞれ異なる強烈なストロングポイントを持っていることがわかります。
豊田工業大学名工大比較序列においては、偏差値スコア単体で見れば私立3科目型の豊田工大が河合塾ボーダー62.5と高く出やすい側面はあるものの、名工大合格者が豊田工大を併願して不合格になるケース、逆に豊田工大の特待や合格を確保して名工大に挑むケースの双方が日常化しています。もはや名工大の「滑り止め」ではなく、完全に同格、あるいは就職先の質と研究設備の潤沢さを理由に豊田工大を進学先に選ぶ受験生が珍しくありません。
一方、豊田工業大学名古屋大学理系比較では、依然として旧帝大としてのネームバリュー、ノーベル賞受賞者を多数輩出してきた学術的基礎研究の層の厚さにおいて名古屋大学が優位に立ちます。しかし、学部から大学院にかけて「先端ものづくり・自動車知能化・半導体開発の最前線で揉まれたい」「教員からマンツーマンに近い指導を受けたい」と望む層にとって、豊田工業大学は名大工学部を辞退してでも進学する価値のある選択肢として定着しています。豊田工業大学偏差値ランキングが私立工学系で早慶に次ぐ位置をキープしているのは、こうした国公立トップ層の受験者が併願先に組み込んでいるからです。