一方で、より現実的で生々しい「現代版のピンク病院」と呼ぶべき実態は、日本屈指の不夜城・歌舞伎町の深部に潜んでいる。
歌舞伎町界隈では、保険証を持たないホストやキャバクラ嬢、あるいはオーバーステイの外国人などを対象に、高額な自由診療で性病治療や点滴、向精神薬の処方を行う「アングラクリニック」が長年問題視されてきた。こうした場所では、表向きの医療行為と裏社会の利権が複雑に絡み合っている。
「普通の病院に行けない事情を抱えた人間が集まる場所があるのは事実。そこでは通常の医療倫理など通用しない」と、新宿の夜事情に詳しいスカウトマンは声を潜める。医療従事者による違法な薬物横流しや、性風俗産業と結託した診療行為が摘発されるたび、都市伝説は現実の事件として更新され、歌舞伎町の裏路地こそがその本拠地ではないかという疑念を強固にさせている。