那珂川と博多川に挟まれた中洲の一角。赤や青のネオンが水面に揺れる歓楽街の真ん中で、旧「中州大洋映画劇場」は異彩を放つ文化の砦だった。2024年3月末、建物の老朽化を理由に多くの惜しむ声に包まれながら閉館したあの場所が、2026年の今、再びタイムラインの表舞台へと躍り出た。
現場では基礎工事が最終段階を迎え、鉄骨が空に向かって伸び始めている。通行人が足をとめ、工事仮囲いに掲示された完成イメージ図をじっと見つめる姿も珍しくない。かつての映画館を知る地元店主は「あそこが空き地のままじゃ中州の顔が引き締まらない。新しい建物ができると聞いて、胸のつかえが下りた気分だ」と期待を寄せる。