彼女のキャリアを振り返る上で欠かせないのが、決して平坦ではなかった初期の足跡だ。十代の頃から数多くのオーディションを受け続け、端役であっても現場の空気を貪欲に吸収し続けた日々。ワンシーンだけの出演であっても、誰よりも現場に早く入り、役の背景をノートに書き留めていたというエピソードは、今や業界内での語り草となっている。
転機となったのは、個性派俳優たちが集う人気ドラマシリーズでのレギュラー抜擢だった。強烈な共演陣を前に一歩も引かず、コミカルでありながらどこか哀愁を漂わせる佇まいで一気に知名度を獲得。そこから彼女の快進撃が始まった。決して器用なタイプではないと自称しながらも、現場ごとに自らを解体し、再構築し続ける泥臭い職人魂こそが、今日のブレイクを支える頑強な土台となっている。