過激派攘夷党の絶対的リーダーとして鎮座していた高杉の死は、彼が率いた鬼兵隊の仲間たちにとっても破滅的な試練だった。河上万斉は激戦の中で先立って命を散らし、残された来島また子や武市変平太らは、導き手を失うという絶望の淵に立たされた。
しかし、彼らは立ち止まらなかった。かつては世界への復讐を誓う破滅の集団だった鬼兵隊が、高杉の遺志を胸に刻み、彼が命を賭して護った世界を生きていくことを決意する。また子が抱き上げた幼子の存在は、彼らにとって新たな生きる意味そのものとなった。
破壊の先に待っていたのは、再生と保護の道だった。鬼兵隊の変貌と旅立ちは、高杉晋助という男が遺したものが単なる血と涙だけではなく、確かな「未来への希望」であったことを裏付けている。