原作漫画を出版する双葉社と、アニメーションを放映するテレビ朝日は、藤原氏の逝去という大きな試練に直面しながらも、『クレヨンしんちゃん』という作品の普遍的な価値を守り続けてきた。過度に悲しみを引きずるのではなく、作品の中でひろしという父親が生き続ける構造を維持することこそが、最大の追悼であると考えたからだ。
時代の変化とともに家族のあり方や社会情勢が変化しても、野原一家が繰り広げる笑いと涙の日常は変わらない。双葉社とテレビ朝日の揺るぎない制作体制と、キャスト陣の並々ならぬ熱意が合わさることで、子どもから大人まで楽しめる国民的コンテンツとしての威厳が保たれているのである。