摘発現場の第一線に立つ警視庁組織犯罪対策部のターゲットは、薬物を消費する有名人本人にとどまらない。その背後に控える広域暴力団や、国際的な密売シンジケートの解体こそが真の狙いだ。表向きはスタイリストやイベントプロモーター、あるいは実業家を名乗る人物が「供給役」として中間に入り込み、巧みに警戒心を解除させていく。
連日の芸能ニュースでは容疑者の認否や逮捕時の様子ばかりが消費されがちだが、本質はそこにはない。捜査幹部が明かす真実は、クリエイターが抱える過酷なプレッシャーや孤独につけ込むサプライチェーンの悪質さだ。一度ルートに取り込まれれば、脅迫や金銭搾取の対象となり、自滅の道をたどるケースが後を絶たない。