ネット上の掲示板やSNSでは、「強豪私学に入れば確実に甲子園へ行ける」「推薦で入部すれば進路は安泰」といった短絡的な情報が散見されます。しかし、現場の実情を取材すると、そこには外からは見えない厳しい現実が存在します。
全国から名のある中学球児が集まる強豪私学では、部員数が100人を超えることも珍しくありません。ベンチ入りできるのはわずか20名前後。3年間一度も公式戦のユニフォームを着ることなく、スタンドでの応援やサポート役に徹する選手が全体の7割から8割を占めます。特待生や推薦入学であっても、入学直後の怪我やスランプによって序列が一気に下がるシビアな競争環境です。
一方で、近年の公立進学校や中堅私学では、最新の動作解析機器や弾道測定器を導入し、効率的な練習で個人の能力を飛躍的に伸ばすチームが増加しています。「強豪校で埋もれるよりも、レギュラーとして3年間実戦経験を積める環境を選び、大学や社会人野球でプロを目指す」というキャリア形成が、現代の選手や保護者の間で確実に支持を集めています。