家電修理の現場やSNS上には、電池の選び方を誤ったことによる悲痛なトラブル事例が日々投稿されています。大手家電メーカーのサービスエンジニアは次のように現場の惨状を語ります。
「エアコンや給湯器の純正リモコンを取り寄せるお客様の約4割は、故障ではなく電池の液漏れによる端子腐食が原因です。特に冬場しか使わない暖房機器や、年に数回しか触らない予備リモコンに高級なアルカリ電池を入れたまま2〜3年放置し、いざ使おうとしたら緑色の粉が固着してバネが折れていたというケースが後を絶ちません。純正リモコンは単体で購入すると5,000円から1万円近くするため、数百円の電池の選択ミスとしてはあまりに高い代償です」
知恵袋やコミュニティフォーラムを精査しても、ユーザーの典型的な行動パターンが見て取れます。
- 「お気に入りのアンティーク掛け時計が急に止まったので開けたら、アルカリ電池の底からドロドロの液体が出て歯車まで溶けていた」(40代・主婦)
- 「子供の知育玩具の音が鳴らなくなり、裏蓋を開けたら白い結晶がびっしり。皮膚に付いてピリピリ痛んだ」(30代・男性)
- 「もったいないからと古いマンガン電池と新しいアルカリ電池を混ぜて懐中電灯に入れたら、本体が異様に熱くなって焦げ臭い煙が出た」(50代・自営業)
消費者の心理として「高く買ったアルカリ電池のほうが安全で安心」という認知バイアスが働いていますが、低消費電力の機器においてその過信は完全に仇となります。