志村正彦さんが享年29歳で旅立つまでの経緯を辿ると、彼が亡くなる直前まで次作アルバムの完成に向けて凄まじい熱量で制作活動へ没頭していた姿が浮かび上がります。
当時、フジファブリックは通算5枚目となるオリジナルアルバム『MUSIC』のレコーディング真っ只中にありました。志村さんは連日スタジオに籠もり、作詞・作曲・編曲のディテールを極限まで突き詰める作業を続けていました。
志村さんが遺した最後のブログ(公式ブログ「志村日記」など)には、音楽制作の進捗とともに、日々のスタジオワークや自身の音楽に対する飽くなき探求心が率直な言葉で綴られていました。そこには絶望や苦悩による諦観ではなく、新しいサウンドを生み出そうとする強い前向きな意欲が満ち溢れており、直前まで音楽家としての未来を見据えていたことが明確に記録されています。