近代日本の夜明けを象徴する場所として、桜木町駅には他の駅にはない重厚な歴史が息づいています。1872年(明治5年)、新橋・横浜間に日本初の鉄道が開通した際の終着駅「横浜駅」こそが、現在の桜木町駅です。1915年に2代目横浜駅(現在の高島町付近)が開業したことに伴い「桜木町駅」へと改称されました。
現在、新南口直結の複合ビル「JR桜木町ビル」1階には「旧横濱鉄道歴史展示(旧横ギャラリー)」が開設されています。ここには鉄道記念物である110形蒸気機関車の実物や、明治初期の錦絵・ジオラマが常設展示されており、誰でも無料で日本の鉄道黎明期にタイムスリップしたかのような体験を味わえます。
一方、現代のポップカルチャーとの結びつきも見逃せません。横浜市と株式会社ポケモンの連携企画を契機に、桜木町駅は「ポケモンの街・横浜」の顔としての役割を担ってきました。JR南改札の駅名看板にはピカチュウの装飾が施され、改札機のタッチ音や案内サインにもキャラクターのモチーフが随所に散りばめられています。さらに、根岸線ホームの発車メロディに採用されている親しみやすい童謡「線路は続くよどこまでも」や、大型イベント期間中の特別メロディなど、駅空間そのものが訪れる人を楽しませるエンターテインメントとして機能しています。