猫が座った状態や伏せた姿勢でしっぽを床に打ちつけ「バッタン、バッタン」と音を立てている場合、それは明確な不快感の表明です。人間で例えるなら「貧乏ゆすり」や「ため息」に近く、高まったストレスや不満を発散しようとする転位行動の一種と分析されます。
臨床獣医師の指摘によると、このサインが最も頻繁に現れるのは以下の3つの場面です。
- 抱っこや撫でられる時間が長すぎる時:最初のうちは気持ちよく受け入れていても、一定の刺激量を超過すると不快刺激へと転換します。
- 要求が通らない時:ごはんの催促やドアを開けてほしい場面で、人間の対応が遅れた際にしっぽの叩きつけが激化します。
- 同居動物や外の野良猫への威嚇:縄張り内に侵入者が現れた際、攻撃衝動と警戒心の狭間でしっぽ全体を素早く左右に振ります。
また、しっぽを後肢の間に固く巻き込み、身体を極限まで小さく縮めている状態は、極度の恐怖やパニックを示しています。肛門腺のニオイを隠して自己の存在を消そうとする防衛反応であり、この状態の猫に無理やり触れようとすると、パニックによる激しい自衛攻撃(転嫁性攻撃行動)を誘発するリスクが高まります。