かつて柳田國男が『遠野物語』で描いた座敷わらしは、旧家の盛衰を司る、どこか不気味で神秘的な存在でした。しかし、現在のインターネット空間で見られる姿は大きく異なります。大きな瞳に、ちょこんとしたおかっぱ頭。デフォルメされたそのビジュアルは、かつての恐怖感を完全に払拭しています。
特にTikTokやInstagramでは、日常のちょっとしたラッキーハプニング(例えば、探し物が見つかる、懸賞に当たるなど)を「座敷わらしが手伝ってくれた」として投稿するトレンドが定着。暗い部屋の隅にいるはずの妖怪が、今やスマートフォンの明るい画面の中で、私たちに寄り添うマスコットへと進化を遂げたのです。