あらゆる分野で使われるシークエンスという概念ですが、根底にあるロジックは極めてシンプルです。シークエンスの語源と英語表現を遡ると、ラテン語で「後に続くこと」「連続」を意味する「sequentia」(動詞 sequi=従う、続く)に行き着きます。英語の「sequence」もまた、「連続するもの」「一連の順番」「結果として生じる連鎖」を指す名詞として日常的に使われています。
日本国内における表記の差異については、業界ごとの慣例が色濃く反映されています。日本産業規格(JIS規格)や情報処理技術者試験、電気・製造業界では長音記号を省いた「シーケンス」が標準用語として定着している一方、映画業界、音楽理論、分子生物学の論文などでは「シークエンス」と表記されるケースが一般的です。表記の揺れはあれど、本質は共通して「特定の順序で並んだ、一連の不可分なプロセスのまとまり」を指しています。
単なる「ランダムな並び」や「寄せ集め」とシークエンスが決定的に異なる点は、「前後関係や時系列に明確な必然性がある」という点です。前の要素が終わって初めて次の要素が作動する、あるいは前の出来事があるからこそ次の出来事が意味を持つという、論理的な連鎖こそがシークエンスの中核をなしています。