買い置きのトマト缶で作る定番レシピは、ツナ缶の下処理と火入れのプロセスに美味しさの真髄が隠されています。多くの人がツナの油を切ってしまいがちですが、旨味が溶け出しているオイルを捨ててしまうのは非常にもったいない選択です。
フライパンにオリーブオイル大さじ1とにんにくのみじん切りを弱火で熱し、香りが立ったらツナ缶をオイルごと投入します。中火でツナの水分を軽く飛ばし、パチパチと音がして少し焼き色がつく程度まで炒めるのがポイントです。ツナのアミノ酸と油がメイラード反応を起こし、魚特有の生臭さが消えて香ばしいロースト香へと昇華します。
そこにカットトマト缶を加え、木べらで混ぜながら中火で5〜6分ほど煮詰めます。表面に浮いたオイルがソース全体に馴染み、フライパンの底をなぞったときに道ができる程度の濃度になったら、茹で汁お玉1杯分と前述の隠し味(醤油小さじ1/2)を投入。規定時間より1分早く引き上げたパスタを手早く和え、仕上げにエクストラバージンオリーブオイルを回しかければ、濃厚で旨味の詰まった極上トマトソースが完成します。