瑠璃光寺五重塔が「日本屈指の名塔」と称賛される理由は、室町時代に西日本随一の勢力を誇った大内氏が築き上げた独自の文化力にあります。
応永6年(1399年)の「応永の乱」で室町幕府第3代将軍・足利義満に敗れ討ち死にした第25代当主・大内義弘の菩提を弔うため、弟の盛見(もりはる)が建立を計画しました。盛見自身も戦乱の中で命を落としますが、工事は引き継がれ、嘉吉2年(1442年)頃に完成を見たと伝えられています。
建築様式としては、和様を基調としながらも、随所に禅宗様(唐様)の細部意匠を取り入れた折衷様式が特徴です。奈良の法隆寺五重塔、京都の醍醐寺五重塔と並び「日本三名塔」の一つに数えられ、高さは31.2メートル。全国にある五重塔の中でも10番目に古い歴史を誇り、国宝に指定されています。
最大の魅力は、屋根の勾配の美しさと、下層から上層に向かって広がる絶妙なバランスにあります。軽やかで優美なシルエットは「大内文化の最高傑作」と評され、周囲の香山公園の池や四季折々の草木と見事に調和しています。