この二者を分ける背景には、厳格な日本の法規制が存在する。現金を物理的に運ぶことなく資金を移動させる行為は、法律上「為替取引」と定義されている。かつてこの為替取引を独占的に担っていたのは、銀行法の下で監督される伝統的な銀行組織だった。
しかし、市場のデジタル化に伴い金融庁は規制緩和を推進した。ここで登場したのが資金決済法だ。この法律により、銀行以外の民間企業も「資金移動業者」として登録を受けることで、一定条件下での為替取引が可能になった。銀行が手掛ける厳格な預金口座間の「振込」と、事業者が提供する小口中心の「送金」サービス。この法的な根拠の違いが、利便性と保護規定の差異を生み出している。