名古屋駅東山線で迷う理由と対策を検証するにあたり、まず把握すべきは駅全体の立体構造です。JR名古屋駅の地上1階には、西側の「太閤通口」と東側の「桜通口」を一直線に貫く「中央コンコース」が存在します。一見するとシンプルな一本道に見えますが、ここに最初の心理的罠が潜んでいます。
新幹線の改札口は西側の太閤通口側にあり、地下鉄東山線は真逆の東側、すなわち桜通口側の地下に位置しています。つまり、新幹線を降りて東山線に乗るためには、名古屋駅の端から端までを横断したうえで地下へ潜る必要があります。この移動中、JR各線の乗り換え客、名鉄・近鉄方面へ向かう歩行者、さらには待ち合わせスポットとして有名な「金時計」「銀時計」周辺の滞留者が激しく交錯し、視覚的なノイズが極めて多くなるのです。
さらに旅行者を混乱させるのが、地下街の存在です。桜通口側へ抜けて階段を降りると、そこには名駅地下街サンロードやゲートウォークなどの巨大商業空間が放射状に広がっています。地上からの開口部が複数あり、降りる階段を1本間違えるだけで「今自分がどの改札に向かっているのか」を見失う構造になっているのが、迷駅と呼ばれる最大の要因です。対策としては、地上の広大なコンコースを歩いている段階で「東山線のどの改札を目指すのか」をあらかじめ決めておくことが決定打となります。