この名作を生み出した森永製菓株式会社の歩みは、日本の近代洋菓子の歴史そのものと言っても過言ではない。創業者の森永太一郎がアメリカから持ち帰った「日本人に美味しい西洋菓子を届けたい」という愚直なまでの信念は、時代を経て様々なロングセラーへと結実した。
マリーやチョイスと並び、1960年の登場以来「森永ビスケットシリーズ」の黄金期を支えてきたのがムーンライトだ。日本の食品・菓子製造業が高度経済成長とともに成熟していく中で、月のように丸く黄色く輝くサブレ風の仕上がりは、当時の家庭に贅沢なカフェタイムの空気を一気に浸透させた。