この爆発的なブームを語る上で見逃せないのが、かつてアパレル産業全体に激震を走らせたカニエ・ウェスト(YEEZY GAPプロジェクト)の存在だ。過剰な装飾を削ぎ落としたボックスシルエット、極端なドロップショルダー、重厚感のある生地のドレープ。その実験的なアプローチは、大衆ブランドという枠組みを軽々と飛び越え、世界中のストリートファッション愛好家を熱狂させた。
プロジェクト終了後も、そのエッセンスは現在のインラインコレクションへと巧みに昇華されている。かつての軽薄なスウェットセットアップとは一線を画す立体的なカッティングは、スポーツと日常着をシームレスにつなぐアスレジャーの文脈をさらに押し広げ、着る者の体型を美しく見せる独自のフォルムを確立した。