技術の進歩に目を転じると、研究現場では劇的な変化が起きている。国立研究開発法人森林研究・整備機構を中心とする研究チームは、植物遺伝育種学の最新知見を取り入れ、無花粉遺伝子を持つ個体の選抜と交配を加速させた。かつて偶然の発見に頼っていた無花粉株の同定は、ゲノム解析によって一気に効率化している。
最新のバイオテクノロジーを活用したDNAマーカー選抜技術により、発芽初期の段階で花粉を作らない個体かどうかを識別できるようになった。これにより、苗木の育成にかかる選別期間は大幅に短縮された。技術革新のスピードは凄まじい。研究所の試験地では、花粉を一切飛ばさず、かつ成長が早く病害虫にも強いスーパー品種が次々と誕生している。科学の力は、確実に未来を手繰り寄せている。