幼少期に誰もが遊んだあの曲のじゃんけん列車 正式名称は、童謡『かもつれっしゃ』です。「じゃんけん列車」「じゃんけんれっしゃのうた」などの通称で浸透していますが、本来は貨物列車が重い荷物を運ぶ情景を描いた独立した童謡として誕生しました。
作詞を手がけたのは、日本童謡賞の受賞歴を持ち、子どもの純粋な視点を描くことに定評がある若谷和子氏。そして作曲は、『窓ぎわのトットちゃん』の音楽や数々のアニメ・特撮・合唱曲を手がけた重鎮作曲家、小森昭宏氏によるものです。
本作がこれほどまでに集団遊びの定番として定着した背景には、小森氏の計算された音楽的構造があります。拍子は安定した4分の4拍子で、一定の歩行テンポ(BPM 100〜108前後)を保ちやすく、2小節ごとにフレーズが区切られるため、幼児でも直感的に歩調を合わせられます。
公式のかもつれっしゃ 歌詞の核となるのは、次のリズミカルな連なりです。
「かもつれっしゃ しゅっしゅっしゅっ / いそげいそげ しゅっしゅっしゅっ / こんどの えきで つもう / なにを つもう」
この呼びかけのあとに「〇〇(みかん、りんご、石炭など)」と積み荷を叫び、最後に「じゃんけんぽん!」と勝負を繰り出す構成は、子どもたちが自然に声を出し、一体感を生み出すための完成された設計となっています。