物語終盤の第二次決戦において、耳郎響香は全編を通じても屈指の緊迫感を放つ最前線へと身を投じました。ファンの間で「耳郎響香 死亡説」が一時浮上した背景には、巨悪の元凶である魔王オール・フォー・ワン(AFO)との直接対峙という、あまりに過酷なマッチアップがありました。
常闇踏陰やプロヒーローのホークスらとともにAFOの足止めに挑んだ耳郎は、空中戦の最中、AFOの放った不可視の刃のような広範囲攻撃を左耳に受けてしまいます。この一撃によって左耳のイヤホンジャックが根元近くから切断・破壊されるという深刻な負傷を負いました。身体の一部を失うという視覚的ショックの大きさから、連載当時のネット掲示板やSNSでは「耳郎脱落か」「死亡フラグではないか」という悲鳴が上がったほどです。
しかし、彼女の闘志は潰えるどころかさらに燃え上がりました。激痛に耐えながら残された右のジャックを刺し込み、渾身の心拍音をAFOへと叩き込んだのです。この衝撃波は、AFOの内部に囚われていた「奪われた個性たちの意識(因子)」を覚醒させ、AFOの身体支配を揺るがす反乱の引き金となりました。自らの身を削りながらも魔王に致命的な隙を作ったこのシーンは、耳郎響香というヒーローの真骨頂として語り継がれています。結果として耳郎は命を落とすことなく戦乱を生き延び、勝利への決定的なピースとなったのです。