米粉のお菓子作りで最も多いトラブルが、「焼き上がりがゴムのように固くなる」「冷めるとパサパサして崩れる」という現象です。この原因の9割は、「米粉の銘柄による吸水率の差」と「生地の水分保持力不足」にあります。
米粉は原料となる米の品種や製粉方法(胴搗き、気流粉砕など)によって、水分を抱え込む量が劇的に異なります。レシピ通りの水分量を入れても、吸水率が高い米粉を使うと生地の水分が足りずにカチカチになり、逆に吸水率が低い米粉ではベタベタになって火が通りにくくなります。お菓子作りには必ず「製菓用」と明記された、デンプン損傷度が低く粒子が細かい米粉を選ぶことが最大の分かれ道です。
また、米粉には骨格を形成するグルテンが含まれていません。そのため、焼成時に水分が蒸発しやすく、小麦粉以上に乾燥が進みやすい特性を持っています。冷めた後も柔らかさをキープするためには、油分をしっかり乳化させて生地内に水分を閉じ込めるか、保水力の高い砂糖(きび砂糖や甜菜糖など)を適切な比率で配合することが不可欠です。