アルフィーの楽曲を語る上で欠かせない最大の独自性は、メンバー3人それぞれがまったく異なる声質と表現力を持つ点にあります。一般的なバンドのように「専任ボーカリスト」を固定せず、曲の性格やストーリー性に応じて最適な声が割り振られます。
1. 桜井賢(Bass/Vocal):圧倒的な声量と艶を誇る「王道ベルベットボイス」
アルフィーの屋台骨であり、ブレイクの契機となった『メリーアン』『星空のディスタンス』のメインボーカルを務めるのが桜井賢です。低音から突き抜けるハイトーンまで、倍音を豊富に含んだ太く艶やかな声質は、日本のロック界でも屈指の安定感を誇ります。叙情的なバラードから疾走感あふれる8ビートロックまで、楽曲に重厚な説得力と「哀愁」を付与する存在です。
2. 坂崎幸之助(Acoustic Guitar/Percussion/Vocal):情緒とアコースティックの職人
フォーク、カントリー、ビートルズ直系のポップセンスを体現するのが坂崎幸之助です。ややハスキーで温かみのあるボーカルは、聴き手の心にすっと寄り添う親しみやすさを持ちます。『My Truth』や『恋人になりたい』など、軽快なシャッフルビートや哀愁漂うフォークロックにおいてその真価を発揮。また、ライブ現場では卓越したアコースティック・ギターのフィンガーピッキング技術でアンサンブルを牽引します。
3. 高見沢俊彦(Electric Guitar/Vocal/Songwriting):美旋律を紡ぐハイトーンシャウター
バンドのほぼ全楽曲の作詞・作曲を手掛けるメインコンポーザー。メタルやクラシックに深く傾倒したドラマティックな世界観を、突き抜ける高音ハイトーンボイスで歌い上げます。『FLOWER REVOLUTION』や近年の大作プログレ楽曲など、ファンタジックかつエネルギッシュな楽曲のメインを担当。変形ギターを駆使したテクニカルなソロワークと相まって、バンドの華やかなフロントマンとしての象徴性を担っています。