国内の繊維産業が直面してきた後継者不足の課題に対しても、明るい兆しが見え始めた。岡山や広島、関西圏の染色工場や縫製現場では、伝統の技に魅せられた若手職人たちが現場を支えている。ヴィンテージ特有の歪んだステッチや独特のパッカリングを再現するため、生産中止となった半世紀前のミシンを解体・修理し、自作パーツで稼働させ続ける職人もいる。
ブランドと工場が対等なパートナーとして切磋琢磨するローカルエコシステム。海外の大手ブランドがどれほど資金を投入しても再現できない「歴史と技術の集積」が、日本の産地には確実に息づいている。