恵庭市内で寿司を食べようと考えた際、まず選択肢に挙がるのが有明町に店舗を構える「回転寿司ちょいす 恵庭店」です。道外からの転入者や観光客の中には、「なぜ製菓メーカーが回転寿司を?」と疑問を抱く方も少なくありません。しかし、北海道のフードビジネス史を紐解くと、わかさいも本舗が手がける外食事業は、長年にわたり地元民の胃袋を支えてきた強固なバックボーンを持っています。
登別や洞爺湖、室蘭といった胆振エリアにルーツを持つ同グループは、噴火湾をはじめとする道内各漁港との太いパイプを有しています。毎朝の仕入れルートを通じて、旬の白身魚やホタテ、地物サーモンなどの新鮮なネタが安定して恵庭の店舗へ直送される仕組みが確立されています。大手チェーンが冷凍輸入マグロやサーモンのマスプロ調達でスケールメリットを競う一方、ちょいすは「地産鮮度」を日常使いできる価格帯で提示することで、恵庭市の回転寿司人気ランキングでも常に上位を維持してきました。
店内に入ると、中央の調理スペースで板前が腕を振るい、威勢のよい掛け声が飛び交います。フルオートメーション化が進む現代の回転寿司業界において、この「人の手による温もりと職人感」を残している点こそが、地域住民に安心感と愛着を与えている決定的な要因です。