ネット上やSNSでは「家庭にあるクエン酸や重曹、お酢で車の水垢が簡単に落ちる」という情報が散見されます。確かに化学的な性質(酸性とアルカリ性)を利用する理屈は通っていますが、自動車のデリケートな塗装やガラスに流用するには大きなリスクが伴います。
特に重曹は弱アルカリ性であると同時に、粒子が硬いため研磨作用が強すぎるという危険性があります。ボディを擦ると細かな洗車キズ(スクラッチ傷)が無数に入り、光沢が失われて白ボケを起こす原因になります。また、クエン酸や食酢を代用する場合も、濃度管理が難しく、液剤が金属部分やメッキモール、ゴムパッキンに触れると腐食や変色を引き起こす恐れがあります。
市販の車専用ケミカルは、塗装や各種パーツへの攻撃性を極限まで抑える防錆剤や緩衝剤が配合されています。わずかなコストを削るために高額な愛車を傷つけてしまうリスクを避けるためにも、家庭用調味料や洗剤の安易な流用は控え、自動車専用に設計された製品を使うのが確実です。