昭和45年11月25日の午前11時前、三島由紀夫は主宰する「楯の会」の学生メンバー4名(森田必勝、古賀浩靖、小賀正義、小川正洋)を伴い、陸上自衛隊市ヶ谷駐屯地(現在の防衛省本省)を訪れました。表向きは東部方面総監・益田兼利陸将への表敬訪問と名刀の鑑賞という名目でしたが、総監室に通されると態度は一変。一行は総監を拘束し、バリケードを築いて立てこもりました。
要求は「自衛隊員を集め、三島の演説を静聴させること」。異変に気づいて救出に入った自衛隊幹部ら数名が日本刀によって負傷するなど、東部方面総監室は緊迫した乱闘の場と化します。三島側の要求が受け入れられ、本館前の広場には千数百名に及ぶ自衛官が集められることになりました。