Q1:TUGテストを測定する際、杖や歩行器などの歩行補助具は使用してもよいですか?
A1:日常的に歩行補助具を使用している被験者の場合、普段使用している補装具(T字杖、四点杖、歩行器など)を使用して測定することが国際標準です。ただし、補助具の種類によって歩行速度が大きく変化するため、カルテや評価シートには「T字杖使用」など補装具の種類を必ず明記し、次回以降の再評価時にも全く同一の条件下で測定する必要があります。
Q2:13.5秒や11秒のほかに「20秒」や「30秒」という基準を聞きますが何ですか?
A2:被験者の身体機能レベルに応じたADL自立度のカットオフ値です。多くの先行研究において、「TUG20秒未満」は屋外歩行が概ね自立可能なレベル、「20秒〜29秒」は屋外歩行に介助や見守りが必要なグレーゾーン、「30秒以上」は室内歩行を含めてADL全般に全面的な介助を要し、車椅子中心の生活リスクが高い水準と定義されています。対象者の生活機能レベルに合わせてどの数値を参照するかを使い分けます。
Q3:TUGのタイムを短縮し、転倒リスクを下げるための効果的なアプローチは?
A3:TUGは立ち上がり、直進歩行、方向転換、着座の複合動作です。直進のウォーキングだけでなく、大腿四頭筋や大臀筋を鍛えるスクワット(椅子からの立ち座り反復)、下腿三頭筋を刺激するカーフレイズ(踵上げ)、そして回旋時の体幹安定性を高めるステップ練習(前後左右への足踏み運動)をバランスよく組み合わせることがタイム短縮と転倒予防に最も寄与します。