高校数学の微分積分・面積計算において「12分の1公式」と呼ばれるものには、大きく分けて2つの頻出パターンが存在します。どちらも分母に「12」が現れる美しい対称性を持ちますが、対象となる関数の次数や指数の処理が異なるため、正確な適用条件の把握が不可欠です。
第1のパターンは、「放物線(2次関数)と2本の接線で囲まれた部分の面積」です。放物線 $y = ax^2 + bx + c$ 上の異なる2点における接線を引き、それぞれの接点の $x$ 座標を $\alpha, \beta$ (ただし $\alpha < \beta$)とするとき、放物線と2接線で囲まれる面積 $S$ は次の式で求められます。
$$S = \frac{|a|}{12}(\beta - \alpha)^3$$
第2のパターンは、入試標準〜難関レベルで頻出する「3次関数と接線で囲まれた面積」です。3次関数 $y = ax^3 + bx^2 + cx + d$ とその接線が、接点 $\alpha$ と交点 $\beta$(または接点 $\beta$ と交点 $\alpha$)を持つとき、この曲線と直線で囲まれる面積 $S$ は次の通りです。
$$S = \frac{|a|}{12}(\beta - \alpha)^4$$
放物線の場合は差の3乗、3次関数の場合は「差の4乗」になる点が最大の識別ポイントです。この指数ルールを混同しないことが、計算ミス撲滅の第一歩となります。