スマートフォンのトラブルにおいて、ネット上の誤った裏ワザを試して取り返しのつかない故障に発展する事例は少なくありません。特に危険視されているのが「安全ピン」と「マイク穴の誤認」です。
安全ピンや裁縫針の先端は刃物のように鋭利です。iPhoneのSIM排出機構は、内部にある板バネ状のレバーを先端が平らなピンで押し込む構造になっています。ここに鋭利な針を差し込むと、先端がバネの表面を滑って外れ、隣接するアンテナ線やロジックボードの回路を直接突き刺してしまいます。これにより、モバイル通信が一切不可になる「ベースバンド回路損傷」が発生すると、基板修理または本体交換(有償修理費は機種により数万円〜十数万円)を余儀なくされます。
さらに深刻なのが、「本体下部のマイク穴・スピーカー穴にピンを差し込んでしまうミス」です。iPhoneの底部には通話用マイクの小さな穴が並んでいますが、これをSIMスロットと勘違いしてピンを強く刺し込み、内部の防塵メッシュやマイクモジュールを物理的に破壊してしまう事故が後を絶ちません。作業前には必ず公式図面を確認し、側面のトレイ外枠で囲まれた穴であることを目視で確認してください。