物語の終盤、銭婆の家でおとなしくお茶を飲み、糸を紡ぐカオナシの姿に胸を撫で下ろした視聴者は多いはずだ。狂気と暴走の果てに自らの毒を吐き出し、穏やかな居場所を見つけるプロセス。恐怖の対象だった存在が、一転して救済されるカタルシスがそこにはある。
私たちがカオナシに恐怖し、同時に惹きつけられてやまないのは、彼が完璧な悪ではなく、人間誰もが抱える「欠落」そのものだからだ。怖さと切なさが同居する独特の余韻。25年という歳月を経てもなお、この漆黒の訪問者が私たちの心を掴んで放さない理由は、その闇の中に私達自身の素顔が映り込んでいるからにほかならない。 (出典: カオナシ 怖い(Yahoo!ニュース))
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