長年にわたり「画一的な美の基準」を創出し、消費者のコンプレックスを刺激することで市場を拡大してきた美容・ファッション業界も、決定的な転換点を迎えた。痩せ姫的なモデル起用や過度なデジタル修正に対する批判が高まる中、ありのままの身体を愛するボディポジティビティの理念が広く支持を集めている。
映画『アイ・フィール・プリティ!』のように、容姿の優劣ではなく自己肯定感の持ち方こそが人生を打開するというメッセージを軽妙に描いた作品がヒットするのも、時代の気分を如実に反映している。大手グローバルブランドも多様な体型・肌色・年齢のモデルを起用せざるを得なくなっており、ルッキズムに依存したマーケティング手法は急速に姿を消しつつある。