架空戦記アニメは、独自の世界観や特殊なテクノロジーを軍事ドクトリンに落とし込み、独自のリアリズムを構築する点に魅力があります。
『86-エイティシックス-』――差別と無人機戦争の欺瞞を突く傑作
サンマグノリア共和国が誇る「無人戦闘機ジャガーノート」。しかし実際には、人種差別によって人間扱いされない少年少女たち(エイティシックス)が搭乗させられていました。凄惨な前線での戦術機動戦、指揮官レーナと戦隊長シンの通信越しに交わされる心の交流、そして澤野弘之のドラマティックな劇伴が極限の緊張感を演出します。
『幼女戦記』――合理主義者が挑む泥沼の魔導総力戦
日本のエリートサラリーマンが、神を名乗る「存在X」によって魔導と銃火器が存在する異世界の帝国に転生。幼女士官ターニャ・デグレチャフとして過酷な戦場を生き抜く異色作です。幼女戦記の考察でしばしば語られるのは、第一次・第二次世界大戦の戦史、総力戦理論、国際法の盲点を突いた作戦展開の精緻さです。徹底した合理主義と狂気が同居する戦闘描写は唯一無二の輝きを放ちます。