花壇の定番として親しまれるマリーゴールドですが、一部で「怖い花」と噂される最大の要因は、西洋の花言葉に「嫉妬(jealousy)」「絶望(despair)」「悲嘆(grief)」といった重々しい意味が割り当てられているためです。
花言葉の文化が体系化された19世紀のヨーロッパでは、鮮やかすぎる黄色が「裏切り」や「異端」のシンボルと見なされる傾向がありました。キリスト教の伝承において、イエス・キリストを裏切ったイスカリオテのユダが黄色の服を着て描かれることが多かったことも、黄色い花全般に影を落とした背景の一つです。
しかし、マリーゴールドが持つネガティブな花言葉の決定打となったのは、中世の宗教観よりもさらに古い古代ギリシャ神話の残酷な物語でした。