ネット掲示板やSNS上で「静岡理工科大学はやばいのでは」と騒ぎ立てられる要因の筆頭は、予備校各社が公表する河合塾・ベネッセ等の入試難易度データにあります。静岡理工科大学の偏差値はおおむね35.0〜45.0前後(学科や入学者選抜方式により差異あり)に位置付けられており、いわゆる難関大学の数値と比較した一般層が安易に「Fラン」とラベリングしてしまう構図が見られます。
しかし、大学入試の現場における「Fランク(ボーダーフリー=BF)」の学術的定義は、志願者割れにより合否判定が不能な状態を指します。同大学は一般選抜や総合型選抜を通じて堅調な受験者数を維持しており、厳密な意味でのBF校ではありません。ではなぜ「やばい」という検索サジェストが定着してしまったのか。取材を進めると、3つの主要因が浮かび上がってきます。
第1に、文系を含む大規模総合大学と比べた際の「知名度格差」です。静岡県外では一般的な知名度が低く、理系単科大学の特性を知らない層がネット上で乱暴に分類した情報が拡散してしまった経緯があります。第2に、キャンパス立地の問題です。静岡県袋井市の自然豊かな環境に位置することから、「通いづらくてやばい」「周りに遊ぶ場所が何もない」といった、学生生活の娯楽面に関する不満が切り取られて一人歩きした側面は否定できません。第3に、入学者選抜の多様化による学力層の広がりが、講義レベルや留年率への懸念として短絡的に語られたケースです。