航路計画において最も重視されているのが、「2〜4泊程度の短期航路(ショートクルーズ)」を中心とする運行形態です。有給休暇の取得期間が欧米に比べて短い日本人の労働環境と休暇実態に合わせ、週末や祝日を組み合わせた手軽な旅程が主軸となります。
母港(ホームポート)の有力候補地としては、首都圏からのアクセスが卓越している「東京港(東京国際クルーズターミナル)」および「横浜港(大黒ふ頭または新港ふ頭)」が筆頭に挙げられています。14万トン級という超大型船が着岸可能な岸壁の水深や、レインボーブリッジ・横浜ベイブリッジの桁下高(クリアランス)をクリアできるターミナル設備が不可欠となるためです。
想定される航路パターンとしては、寄港地を設けずに船内施設とエンターテインメントを遊び尽くす「無寄港(クルーズ・トゥ・ノーウェア)航海」や、伊豆諸島周辺を巡回するルート、さらには駿河湾や紀伊半島沖を経由して瀬戸内方面へ抜けるコースが検討されています。また、後述する法規制(カボタージュ制度)の兼ね合いから、韓国の釜山や済州島に数時間だけ寄港する国際ショート航路も有力な選択肢となっています。