冷凍保存した栗を台無しにしてしまう最大の罠が「解凍工程」です。生のまま冷凍した栗を室温で自然解凍したり、電子レンジの解凍モードにかけたりすると、破壊された細胞壁から水分と旨味成分(ドリップ)が一気に流出します。その結果、果肉はスポンジのようにスカスカになり、特有の芳醇な香りも失われてしまいます。
ここで徹底すべきルールは、冷凍栗の失敗しない解凍方法とは「解凍しないこと」、すなわち「凍ったまま一発加熱」に尽きます。
この特性を最大限に活かした、秋の定番であり頂点でもある冷凍栗で作る栗ご飯レシピをご紹介します。
【材料(3〜4人分)】
・白米:2合
・もち米:1合(※もち米がない場合は白米3合でも可)
・冷凍生栗(熱湯ショック法で鬼皮・渋皮を剥いたもの):15〜20粒
・酒:大さじ2
・みりん:大さじ1
・塩:小さじ1強
・昆布:5cm角1枚
【失敗しない調理手順】
1. 米ともち米を研ぎ、ザルに上げて30分ほど水気を切る。
2. 炊飯器の内釜に米、酒、みりん、塩を入れ、3合の目盛りに合わせて正確に水を注ぎ、よく混ぜ合わせる。
3. 昆布を敷き、その上に皮を剥いて冷凍庫に戻しておいた栗を「凍ったまま」散らす。決して米と混ぜ込まず、米の上に載せるだけにするのがポイント。
4. 通常の炊飯モード(あれば炊き込みご飯モード)で炊飯を開始する。
5. 炊き上がったら10分蒸らし、昆布を取り除いてから、栗を崩さないよう底からさっくりと切るように混ぜ合わせる。
凍った状態から一気に炊き上げることで、栗の中心温度が急上昇し、デンプンが均一に糊化(アルファ化)します。これにより、生栗をその日のうちに炊いた場合と遜色のない、ホクホクとした力強い食感が蘇ります。