ビートルズからバトンを受け継ぎ、日本においてこの言葉を時代を象徴するアンセムへと昇華させたのがMr.Childrenです。1994年11月にリリースされた7枚目のシングル『Tomorrow never knows』は、萩原聖人氏や木村拓哉氏が出演したフジテレビ系ドラマ『若者のすべて』の主題歌として書き下ろされました。
当時のMr.Childrenは『CROSS ROAD』『innocent world』のメガヒットにより、突如として社会現象の渦中に放り込まれていました。作詞・作曲を手掛けた桜井和寿氏は当時わずか24歳。急速に巨大化する世間の期待や商業主義の波、そして自分自身の内面との乖離に激しい葛藤を抱えていた時期でした。楽曲のサビのメロディは、ツアー中の名古屋で桜井氏がひとり公園を散歩している最中に突如降りてきたと、当時の特番インタビューや回想録で生々しく語られています。
ドラマ『若者のすべて』が描いた、夢破れ挫折しながらも傷だらけで生きる若者たちの群像劇と、桜井氏自身の内省的な葛藤が見事にシンクロし、楽曲はオリコン集計で歴代シングル売上約276.6万枚という驚異的な記録を樹立。単なるタイアップの枠を超え、90年代の日本社会そのものを映し出す鏡となりました。