結論から申し上げますと、ネット上で飛び交う「SPINNS名古屋店が閉店した」という噂は、「大須店および近鉄パッセ店という都心部の中核店舗が営業を終了した」という意味において事実です。名古屋のトレンドカルチャーを牽引してきた2大拠点が相次いで姿を消したため、中心街を生活圏とする層を中心に「名古屋からSPINNSが消滅した」という誤解が広まりました。
まず大きな転機となったのが、若者文化の聖地として君臨していたスピンズ大須店の撤退です。広大な売り場面積を誇り、個性派スタッフと独自の古着コーナーで愛された大須店でしたが、アパレル消費のオンラインシフトと路面店の採算性見直しに伴い、惜しまれつつ歴史に幕を下ろしました。続いて、名駅直結のファッションビルとして中高生から絶大な支持を集めていた近鉄パッセ店もフロアリニューアル等のタイミングで閉店に至り、名古屋駅周辺の実店舗も姿を消すこととなりました。
こうした都心旗艦店の相次ぐ撤退劇の背景には、運営会社が推し進めた「路面店・駅ビル型から大型郊外ショッピングモール型へのドミナント戦略転換」が存在します。かつてのように若者が週末に都心へ繰り出すスタイルから、生活圏内の巨大モールで効率よく買い物を完結させるライフスタイルへの変化に対応した結果だったといえます。