菖蒲の花とあやめ・杜若の違いとは?見分け方・名所から花言葉の真相まで

菖蒲の花とあやめ・杜若の違いとは?見分け方・名所から花言葉の真相まで

菖蒲の花とあやめ・杜若の違いとは?見分け方・名所から花言葉の真相までの背景について、最新情報を詳しくお届けします。

5月5日の端午の節句で無病息災を願って入る「菖蒲湯」。ここで使われる菖蒲と、6月に大輪の花を咲かせる「花菖蒲」を同じものだと誤認しているケースは今なお後を絶ちません。

実は、菖蒲湯に用いる「ショウブ」はサトイモ科(ショウブ科)の多年草であり、園芸植物として親しまれる「花菖蒲(ハナショウブ)」はアヤメ科アヤメ属です。分類学上、まったく別のグループに属しています。

薬草としてのショウブは、葉全体に強い芳香成分(オイゲノールやアザロンなど)を含み、血行促進やリラックス効果があるため古来から薬湯に用いられてきました。しかし、その花は初夏に蒲(ガマ)の穂に似た淡い黄緑色の地味な肉穂花序をつけるだけで、私たちがイメージするような華やかさは一切ありません。

一方、花菖蒲はノハナショウブを原種として江戸時代以降に品種改良が重ねられた鑑賞用の花であり、葉に強い香りはありません。「葉の形が薬草のショウブにそっくりで、美しい花を咲かせる」ことから「花菖蒲」と名付けられた経緯があります。端午の節句の伝統行事を楽しむ際は、この明確な違いを把握しておくと風情がより深まります。

中島 亮太
著者

中島 亮太

シンプルで洗練された住まいづくりとインテリアコーディネートのアイデアを提案しています。