配管の異音が給湯器の作動時やお湯の使用停止時に顕著な場合、冷水ラインとは異なるアプローチが求められます。給湯機器は高温高圧にさらされるため、経年劣化の進行速度が速く、放置時のリスクが一段と高いためです。
実践すべき給湯器ハンマリング対策の第一歩は、給湯器専用の止水栓および給湯接続部への水撃防止器の設置です。給湯器に流れ込む直前の配管に緩衝装置を取り付けることで、混合水栓側から逆流してくる水撃波を遮断し、器具本体の電子基板や熱交換器を保護できます。
また、特殊な工具を使わずに家庭で試せる応急処置として、各水栓の「止水栓の微調整」が挙げられます。洗面台下やキッチンシンク下にある止水栓(マイナスドライバーやハンドルで回す弁)を時計回りに少し締め、水の勢いを意図的に10〜20%程度落とします。流速を落とすことで、閉塞時に発生する運動エネルギーの総量を物理的に減らす効果が得られます。ただし、極端に絞りすぎると給湯器の着火に必要な最低作動水量を下回り、お湯が出なくなる原因となるため、湯温や水勢を確認しながら慎重に調整しなければなりません。