米津玄師とボカロPハチの全真相|本名移行の理由と名曲の軌跡

米津玄師とボカロPハチの全真相|本名移行の理由と名曲の軌跡

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本名でのメジャーデビュー以降、米津玄師は『Lemon』の大ヒットなどを経て国民的アーティストへと登り詰めます。しかし、彼は決してボカロカルチャーを過去のものとして切り捨てたわけではありませんでした。その関係性を象徴するのが、2017年に突如投下された『砂の惑星』です。

初音ミク10周年を記念したイベント「初音ミク『マジカルミライ 2017』」のテーマソングとして書き下ろされたこの楽曲は、ニコニコ動画の歴代最速ミリオン記録を更新する大快挙を達成すると同時に、シーンに激震を走らせました。

「風が吹き晒し雨は降らない」「砂漠と化したこの場所」と歌われる砂の惑星の歌詞の真相は、全盛期を過ぎて過疎化が進み、内輪受けと過去の遺産への安住に傾倒していた当時のニコニコ動画やボカロシーンに対する痛烈な批評でした。しかし、それは単なる冷笑や突き放しではありません。「あとは誰かが自分で蒔いた種を育てろ」というメッセージは、かつてその荒野を耕した先駆者として、次世代のクリエイターへ向けた強烈な叱咤激励であり、愛ある挑発だったのです。

さらに米津玄師のボカロ最新動向として世界的な注目を集めたのが、発表から10年以上の時を経て公開された『ドーナツホール 2024』です。人気チョコレートブランド・ゴディバとの大型コラボレーションとして発表された本プロジェクトでは、米津自らがハチ名義で新たなイラストを描き起こし、初音ミク、GUMI、巡音ルカ、MEIKOのキャラクターデザインを再構築。完全新作アニメーションMVが制作されたドーナツホールのリメイク経緯は、彼がどれほど現在もハチとしての創造の炎を大切に抱き続けているかを雄弁に物語っています。

森 瞳
著者

森 瞳

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