当時の視聴者コミュニティやSNSログを再検証すると、2018年は「受動的にテレビ画面を見る」スタイルから「SNSで感情を共有しながら能動的に考察する」スタイルへの転換が完全に定着した年であることが浮き彫りになります。
『アンナチュラル』放送時、Twitter上では放送直後から「第5話のラストシーンとLemonの入り方の鳥肌が止まらない」「中堂系の過去の真相に関する伏線回収が完璧」といった熱量の高い感想がタイムラインを埋め尽くしました。制作陣へのインタビューでも明かされている通り、劇伴や主題歌のタイミングに至るまで秒単位で計算された演出が、視聴者の没入感を極限まで高めていました。
また『おっさんずラブ』では、公式Instagram「裏アカウント(武蔵の部屋)」の運用や、ファンによる二次創作・考察の拡散が爆発的な熱狂を生み出しました。「単なるBLモノではなく、人を真っ直ぐに愛することの尊さを描いた人間賛歌」という実直な口コミが広がり、放送を重ねるごとに視聴者層が全世代へ拡大していった過程は、デジタル時代のバズマーケティングの教科書的事例と言えます。