ネット上の情報やSNS動画の中には、一見良さそうに見えて実はお茶を台無しにしている誤った所作が散見されます。茶道や専門指導の現場で「絶対に避けるべき」とされる代表的な落とし穴を検証します。
誤解1:早く抽出させようと急須を揺する行為
「急須をクルクル回すと早く濃いお茶が出る」というテクニックを見かけますが、これは最悪の悪手です。急須を揺すると、茶葉の細胞膜から余分な雑味や濁り、強いえぐみ成分が物理的に削り出されてしまいます。さらに、細かい網の目に茶葉が詰まり、最後の一滴をスムーズに注ぎ出せなくなる原因にもなります。お湯を注いだら、置いたまま静かに待つのが鉄則です。
誤解2:水道水の汲みたてをそのまま沸かして使う
日本の水道水は軟水であり茶の抽出に非常に適していますが、残留塩素(カルキ)は繊細な茶香を完全にマスキングしてしまいます。水道水を使用する場合は、沸騰後すぐに火を止めず、弱火で2〜3分間フタを開けて沸騰させ続ける(カルキ抜き)ことで、劇的にクリアな風味へと昇華します。