ネット上の情報では「飼いやすくて癒やされる」というポジティブな側面ばかりが強調されがちですが、実態はどうなのでしょうか。大手飼育者コミュニティやSNS、動物病院の現場から寄せられる当事者たちの一次情報を検証すると、想定外の壁に直面して困惑するリアルな生活風景が浮かび上がってきます。
都内のIT企業に勤務し、賃貸マンションで一人暮らしをしながらデグーを飼育する20代男性は、メディアの取材に対して次のように生の苦悩を明かしています。
「『よくなつく』という評判を見てデグーを迎えました。確かに信じられないほど甘えてきて可愛いのですが、残業が続いて帰宅が深夜になると、ケージの金網を激しく噛んで『構ってくれ』と要求してきます。その金属音が深夜の部屋に響き渡り、隣人から壁を叩かれたときは血の気が引きました。自分の生活リズムが不規則なせいで、この子に過度のストレスを強いているのではないかと、毎日本当に申し訳ない気持ちになります」
また、エキゾチックアニマル専門の獣医師は、診療現場における単身飼育者の傾向について警鐘を鳴らします。
「小動物や爬虫類は犬猫と異なり、野生下での名残から『体調不良や病気の兆候をギリギリまで隠す』習性があります。昨日まで元気に回し車を回していたハムスターが、翌朝には危篤状態に陥っているケースは珍しくありません。さらに深刻なのは、夜間に急変した際、診察できる専門病院が都市部でも極めて限られている点です。診察券を1枚持っているだけで安心せず、夜間救急に対応可能なエキゾチック病院を事前に最低2箇所はリストアップしておくことが生命線になります」