現地からの報告によると、性犯罪に対する処罰の厳罰化が加速している。かつて全国を揺るがした女性医師襲撃事件や地方都市での集団暴行事件を受け、インド政府は法改正を強化。ファスト・トラック(迅速裁判)特別法廷の設置を進め、判決までの期間を大幅に短縮する試みを打ち出している。
だが、現場での運用には依然として大きな壁が立ちはだかる。警察の初動捜査における不備や、証拠保全の遅れが裁判で争点となるケースが後を絶たない。裁判所の審理スピードを上げる一方で、捜査体制そのものの質の向上と透明性の確保が叫ばれており、現地メディアの取材に対しても法曹関係者から厳しい意見が相次いでいる。
また、被害者支援の最前線に立つ非政府組織(NGO)や人権団体の動きも活発化している。被害を受けた女性に対する医療的サポートや心理的ケア、さらには報復を恐れる遺族への安全確保など、実効性のある保護策が求められているのが現在のリアルな局面だ。